映像のコラージュにおける〈運動と展開〉に着目した〈動きのコラージュ〉作品。作者の過去作の分析から分類した〈動きのパターン〉を用いて全体が構成されている。高解像度ディスプレイをキャンバスとし、様々な要素が微小な運動とダイナミックな展開を繰り返しながら、絶えずうごめき続ける。 ​​​​​​​
《環 −うごめく二十景−》(2023)は、大型ディスプレイでの鑑賞を前提とした展示型の映像作品です。本作は、作者が考案した〈動きのコラージュ〉という方針を軸に制作しています。〈動きのコラージュ〉とは、映像のコラージュにおける、要素の〈運動と展開〉に着目し、作者の過去作の〈動き〉の傾向を分析することで作成した〈運動と展開の分類〉を用いて映像を構成する作品制作です。
映像は、作者によるフォト・コラージュをベースとした画面内で各要素が微小な運動を繰り返し、それらが徐々に大きな展開へと繋がっていきます。大型ディスプレイで鑑賞することを前提に4K(2160×3840pixelで制作しており、高解像度画面により多くの要素を配置することで、そこから発生する動きや展開を多様なものにすることを試みました。
こうした作品制作によって、〈動き〉の観点から、映像のコラージュの新たな可能性を見出すことを目指したのが、本作の大きな特徴です。
2024 情報科学芸術大学院大学 第22期終了研究発表会 IAMAS2024 展示 

環 −うごめく二十景−(2024)